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金融経済を知る

世界的に不安定な状態が続いている中、金融経済のことについての知識を高め、考えていくブログです。

実質金利マイナス時代のポートフォリオ戦略

日銀がついに利上げしたのに、なぜ円安もインフレも続いているんだろう?

iDeCoや積立NISAを運用しながら、そんな疑問を持った方は多いはず。

名目金利が上がれば景気が引き締まり、物価も落ち着くはず・・・そう思っていたのに、現実はなかなかそうなりません。

その答えの鍵が「実質金利」にあり、この記事では、実質金利がまだマイナスである理由を数式なしで整理した上で、株・債券・不動産・外貨それぞれへの影響と、今のポートフォリオをどう調整すべきかを具体的に解説します。

金利

2024年〜2025年時点で、日本の実質金利はまだマイナス圏にあり、日銀は利上げを実施しましたが、インフレ率がそれを上回っているため、実質的な金利はマイナスのまま。

この状況が続く限り、現金や円建て資産を持ちすぎることは、静かな資産の目減りを意味します。

iDeCoや積立NISAを運用中の方も、今一度ポートフォリオの構成を見直す価値があります。

そもそも実質金利とは?名目金利・インフレ率との関係

実質金利は、次の式で求められます。
実質金利 = 名目金利 − インフレ率

名目金利が上がっても、インフレ率がそれ以上に高ければ実質金利はマイナスのままで「利上げ=金利が上がった」は正しいでのすが、「利上げ=実質金利がプラスになった」は間違いで、ここが多くの人が混乱するポイント。

日本の実質金利を実データで確認

日銀が2024年3月にマイナス金利を解除し、その後も段階的に利上げを進めてきたのですが、同期間の日本のCPI(消費者物価指数)は2〜3%台で推移しており、政策金利の引き上げペースをインフレ率が上回り続け、結果として、実質金利はマイナスの状態が続いています。

日銀が利上げしてもマイナスのままな理由

日銀は急激な利上げを避けていて、その理由が、企業・家計への打撃を避けたいという思いがあり、住宅ローンや企業の借入コストが急上昇すると、景気が一気に冷えるリスクがあるうえ、国債の利払い費が膨らむことにも懸念を覚えています。

日本は世界最大級の債務残高を抱えており、急な利上げは財政にも直撃し、そのため利上げは「小幅・慎重」なペースにならざるを得ません。

その一方でエネルギーや食料品を中心としたインフレは根強く続いており、両者のギャップが実質金利をマイナスに留め続けています。

FRBとの金利差が円安を長引かせている

米国(FRB)の政策金利は日本より大幅に高い水準にあり、この金利差があると、投資家は低金利の円を売って高金利のドルを買う動きをとり、これが円安の主因です。

円安が続くと輸入物価が上がりインフレが長引く→実質金利がマイナスのままになる、という悪循環が生まれ、FRBが利下げに転じるか、日銀が大幅利上げに踏み切らない限り、この構図は変わりにくいのが現状です。

実質金利マイナスが各資産に与える影響

実質金利がマイナスの局面では、現金で持つよりも実物資産や株式を持つほうが有利になります。

逆に不利になりやすいのが以下です。

  • 円預金:名目金利0.1〜0.5%程度では、インフレ率に負けて実質的に目減りします
  • 円建て国債・社債:固定金利の場合、実質リターンがマイナスになるケースがあります
  • タンス預金:論外です。インフレ分がそのまま損失になります

積立NISAとiDeCoはどうすればいい?

結論から言うと、積立NISAとiDeCoは継続が基本で、実質金利マイナスの局面は、株式を中心としたリスク資産に有利な環境で、長期・分散・積立という積立NISAの設計思想は、この環境とむしろ相性がいいと言えます。

ただし、以下の点は見直しを検討する価値があります。

  • 債券比率が高い場合:実質金利マイナス環境では債券の実質リターンが下がりやすいため、株式比率を高めることを検討する
  • 円建て資産に偏っている場合:外貨建て資産(全世界株・S&P500連動など)を一定割合持つことで、円安リスクをヘッジできます

実質金利マイナスは「損をする環境」ではなく、「正しい資産の置き場所を選べば有利に働く環境」です。今の状況を正確に理解した上で、ポートフォリオを少しずつ最適化していきましょう。

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