世界的に不安定な状態が続いている中、金融経済のことについての知識を高め、考えていくブログです。
税制改正で「最高税率55%から約20%の分離課税へ引き下げ」が決まっても、翌年の確定申告からすぐに税金が安くなるわけではありません。
というのも税率の引き下げは、金融商品取引法などの改正法が「施行された日の翌年1月1日」から始まる仕組みになっているためで、税制の決定と、個人取引への実際の適用には時間差が存在しています。
ですので改正法が施行される前に利益を確定させてしまうと、たとえ税制改正そのものが決定した後であっても、従来通りほかの所得と合算される総合課税(最高税率55%)が適用されますし、制度変更のニュースを見て慌てて利確すると、想定外の税負担を負うリスクがあります。
また、新税率や3年間の損失繰越控除が適用されるのは「すべての取引」ではないですし、金融商品取引法等の基準を満たす取引や事業者に限定される設計のため、どの取引所で、何の銘柄を、どう売買したかによって扱いが分かれます。
新制度の開始時に損益を正しく計算できなくなる最大の要因は、複数口座やウォレットに分散した「取得単価」や「移動履歴」の記録不足ですので、現時点で着手すべき対応は売却時期の確定ではなく、取引履歴の正確な集計と整理となります。